長さんの記録

僕は14歳です。
僕は3わんこと一緒に暮らしていました。
僕は後ろ足が立ちません。
前足もあまり力がありません。
ある日、僕のご主人は僕だけを知らないおじさんに預けました。
ご主人は帰って行きました。僕の右目はもう何も見えないけれど、
まだほんの少しだけ見えている左の目で
一生懸命ご主人を見ようとしたけれど見えません。
自慢の鼻でご主人の匂いを嗅ぎ分けようとしたけれど、匂いはわからなくなりました。

そして、銀色のゲージに入れられました。そこにはたくさんの仲間がいました。
僕はご飯を貰ったけれど、たべられませんでした。
おしっこもウンチもできませんでした。  僕は眠ったんだろうか・・・

次の日、僕の顔を見つめる人がきました。

「もう大丈夫。平気だよ。」

その人はそう言って僕を撫でてくれました。・・・でも・・・・・・僕が待ってるご主人じゃないよ。
僕を撫でた人は僕を冷たいゲージから出してくれました。 あ・・・太陽だ

そしてお医者さんでたくさん溜まったおしっこを出してくれました。すっきり・・・。
その後あったかい部屋に連れて行かれ、ご飯を貰いました。お水も貰いました。

なぜか食べたいな・・・と思いました。

僕が待っていたご主人じゃないけれど、僕がご飯を食べたらその人は喜んでくれました。
喉が渇いてお水をゴクゴク飲んだらそんな僕を見てその人は喜んでくれました。
ウンチをしたら笑ってくれました。
そしておしっこを汗だくになって取ってくれました。
一人でおしっこをしちゃったら、周りにいた人たち皆で喜んでくれました。

僕が待っていたご主人は迎えに来てくれないけれど
でも僕はここで生きてみようと思いました。
僕がやることを何でも喜んでくれる人がいるなら頑張ってみようと思いました。

どうして僕のご主人は迎えに来てくれないんだろう・・・

僕が自分の足で立てなくなったから?
僕が歳をとってしまったから?
僕がおしっこを自力でできなくなったから?

僕は今でもご主人の笑顔が見たいけれど。僕は今でもご主人に喜んでもらいたいけれど。
どうしてそれが出来ないんだろう。

2004年12月25日クリスマスの日に「長さんを是非家族に!」と言ってくださる方がいて
長さんは私たちふがれすを卒業し、新しい家族の元へ旅立ちました。
これまでご心配頂いた皆様、気にかけてくださった皆様、本当にありがとうございました。

この場をお借りして、今回の出会いのきっかけを作ってくださった
「PUG FAN」編集部 ADサマーズ千葉さんに感謝致します。

長さん空に還りました。

14歳で私たちの元に現れ、このHPの介護日誌や「PUG FAN」を読んでたくさんの人が気にしてくれた長さん。2004年のクリスマスにすべてを受け入れる家族を見つけ、本当の家族を手にいれた長さんが2006年2月26日午後9時頃、ご家族の皆さんに看取られながら眠りにつきました。

享年16歳か17歳。翌日のお昼、空に向かって煙となって還っていきました。
その最後のお顔は今までに見たことがないほど穏やかで少し微笑んでいるようでした。

長さん、ひよ吉9号。

引き取った年齢が年齢だけに「少しでも長く生きてもらえたら・・」と『長さん』と呼びました。
新しいご家族もその意を汲み取ってくださり、そのまま「長さん」と呼んでくれました。
毎年届く長さんの元気な写真。それでも介護は大変だったと思います。

「お手伝いすることがあったら・・」という問いかけに『介護は大変だけれど、長さんは我が家になくてはならない大事な存在!』と笑って言ってくださったご家族。

そして少しづつ、状態が悪いこともご連絡していただきました。
昨年末、獣医さんには「年は越せないだろう」と言われたそうです。それでも家族みんなで何回もご飯を小分けに口に運び、水をふくませ、長さんと一緒に生きてくださいました。

きっと長さんにはそんな家族の思いがわかったのでしょう。
一生懸命がんばってくれました。多分、家族のために・・

私たちは長さんを助けたとは思っていません。
むしろ、私たちが助けられ、そして色んなことを教わりました。私たちにとって長さんはきっとすべてを理解し、見守ってくれているそんな存在だったと思います。

長さんはきっと空の上からこれからもふがれすのこと、そしてひよ子、ひよ吉達のこと、ずっと微笑みながら見守ってくれると思います。これまで長さんを見守ってくださった皆さん、ありがとうございました。そして最後まで長さんを愛し、家族として見守り、これからも長さんの家族であってくださるご家族の皆さんに感謝と感動をいただきました。

長さんは最高に幸せだったと思います。これまで長さんのことを気にかけていただいたすべての方に、長さんは最高のお顔で空に還っていったことをご報告すると共に、すべての皆さんに「ありがとう!」という感謝をこめて。

ふがふがれすきゅーくらぶ  代表とらお